猫とワタシ

ご供養物語

2014年6月 大日如来さまに導かれて始まった 広く深い故人のご供養のお話

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この記事のみを表示する26番目 丑三さん

供養

 曇り空で涼しい朝を迎えました。
今朝ご供養させていただいたのは、丑三さん。 
前に出て来られると、ドッカと胡坐をかいて座られました。

 お名前はなかなか教えていただけませんでしたが、
本当のお名前の方が正しく あなたを理解することができますよ
とお伝えして、やっと丑三さんだとわかりました。

 生きざまをみせていただく というよりは、丑三さんがしっかりと話をしてくださいました。

 俺は丑年に三番目の息子として産まれたのさ。だから 丑三ってな(笑)
貧乏じゃあなかったんだ。だから 俺もちゃんと土地を分けてもらって、百姓をしていたさ。
そのうち 両親が死んじまってよ。
頼れる兄貴でもなかったから、まあ ひとりで生きたさ。

 そんな時 萩が俺の所にふらっとやってきたんだ。
街のおんなだってこたぁ すぐにわかったさ。
しっかし いいおんなだったよなぁ・・・
 アッチの方もな(笑)

 でな、子が産まれたのさ。男だったがな。
その子がまだ乳を飲んでいる時期に、萩はふらっと出て行ったっきり 帰っちゃこなかったのさ。
そこへ ハツ という女が手伝いに来てよ。結局女房にしちまうんだが(笑)
そのハツが よくできた女でなぁ。
俺は助かったんだ。

しかし こころの中じゃあ 萩のことが忘れられなくてな。
ハツに冷たかったとは言わないが、褒めてもやらず そっけない態度のまま死んじまったのよ。
そうなってみると、ハツに申し訳ないことをしたな という思いが湧いてきてよ。
このままじゃあ いけねぇ。ハツに ありがとうよ と是非とも伝えてぇ と思ったんだ。
そうでなきゃ ハツが哀れだ。

わかりました。では ハツさんをお呼びしましょうか?

おぉ 
いや ハツの前に 萩と話がしてぇ。萩を呼んでくれ!

萩さんがやってきました。やっぱり 艶っぽい 粋な風情の女性です。

 おお 萩! 会いたかったぜ!

おまえさん 誰だい?

 丑三さんはギョッとした顔になりました。

おめえ 俺とは子まで生した仲なのに、誰だい? ってぇのは、どういうことだ!

 ああ お前さんとも子を生したのかい(笑)
ああ 思い出したよ、丑三だね

なんてぇこった・・・

 丑三さんは呆れてものが言えない といったふうに、萩さんから離れていきました。

 萩さん 何度も丑三さんとのようなことを繰り返していたのですか?

 子を生したのはそれほど多くはないさ
でもね どんな男の所にも、2年も居やしなかった
男なんて 信じられない生き物だからねぇ
おんなを利用するだけさ。だったら こちらも利用させていただこう ってね(笑)

 なにがあなたをそうさせたのでしょうねぇ。

 そんなことは余計な事さ
ほっといておくれ!

 そうですか、これを食べていてください、そう言って木の実を渡しました。


 丑三さんに ではハツさんに来ていただきますよ と伝えました。
ハツさんは静かに 笑顔をみせようかどうしようか と迷ったような顔で現れました。
そのハツさんに、丑三さんは優しい言葉のひとつも掛けてやらなかったことを詫びました。

 いえ 丑三さんは私を大切にしてくれました
私は子だくさんの家の末娘でした。留という名前を付けてもまだ生まれた それが私です
ですから、家族からは邪魔者扱いされ 両親も年を取っていましたから早くにどこかへ行かなければいけなかったのです

 そういう事情でしたから、私を必要としている丑三さんは救いの神さまに思えました
自分の子供は産めませんでしたが、丑三さんの息子は私を実の母のように慕ってくれて、丑三さんが死んでしまった後も大切にしてくれました
丑三さん ありがとうございました
 お礼を言うのは私の方です

 丑三さんは涙を流しながら、ハツさんの手をしっかりと握りました。

そこへ近付いてきたのは 萩さんです。

良い話じゃないか!
ハツさんって言ったかい?
あんたのような考え方は今までしたことがなかったけど、そうだねぇ 丑三はいい男だったよねぇ
裏切られるのが怖くて 先に逃げちまったけど、真っ当に生きることも出来たんだねぇ・・・

あたしもこれからは あんたのように考えて生きていくさ
自分で自分を不幸にしていたのかもしれない って やっと気付いたからね
ありがとうよ♪

そう言って、さっさと光の元へと還って行きました。

 萩さんの言葉を ポカン として聞いていた丑三さんは、はっと我に返るとハツさんを引き寄せました。
ハツ 本当にありがとうよ

にっこりと笑うハツさんは とっても綺麗♪


何処から来たのか 朱色の牛車がふたりのそばにありました。
その牛車に乗り、ふたりはゆっくりゆっくりと 光の元へと進んで行きました。


ありがとうございます(^人^)
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