猫とワタシ

ご供養物語

2014年6月 大日如来さまに導かれて始まった 広く深い故人のご供養のお話

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この記事のみを表示する39番目はゆきさん

供養

 お彼岸のお中日。
しばらくぶりに ご供養させていただきました。

 と言っても、中途半端なまま おひとりご供養させていただいた方が居られます。
何も 記録を残さなかったのですが、きちんと光の元へと還って行かれました。

その方の次を39番目と数えて続けたいと思います。

 
 ゆきさんはその名の通り 雪のように白い面立ちで それに負けない真っ白な花嫁衣装で 雪の降る中お嫁に行きました。

嫁いだ先は、ゆきさんの住む村の庄屋さんの息子さんです。

それはそれは美しいお嫁さんに、庄屋さんはじめ 村人たちも寒さを忘れて飲めや歌えやの大盛り上がり。
花婿さんもとても嬉しそうです。

それから月日は流れ、ゆきさんはふたりの男の子の母親になっていました。

上の息子は、ゆきさん似なのか 下の子とはずいぶん顔つきが違います。

それでも、みんなが可愛がっていました。


そんなある日、やくざ者が庄屋さんを訪ねてきました。

おー ゆき てぇおんなが嫁に納まってるてぇ話だが、そのゆきは 俺のしってる ゆき なのか?

大きな声で言いました。

その男の顔を見たゆきさんは、驚いてその場に立ちすくんでしまいました。
そこへ おかあちゃん と寄ってきた男の子をみると、そのやくざ者は笑いながら言いました。

おお やっぱり 俺の知ってる ゆき だったよ
おまけに 俺の子供まで居たとはなー


その夜 庄屋の主は、ゆきに子供を連れて 出て行くように言いました。
ゆきさんの夫である 息子は 何も言いません。ただ 面を伏せたままです。

その姿を見て、ゆきさんは 泣きながら上の息子-直吉の手を引いて 暗い夜道をとぼとぼと出て行きました。

それからのゆきさんは、がむしゃらに働きました。
誰も 自分のことを知らない 遠い町まで行き、そこで料理屋で下働きをしたり 仕立物をして 直吉を立派に育て上げました。


 私は騙したわけではないのです。

身籠っていた とは気が付かなかった。。。


庄屋さんに見初められて嫁に行くことになったとき、私の家ではお金の工面が大変でした。

何処からか父親が用意してきましたが、それがやくざ者に借りたお金だとはだれも知りませんでした。

ある日あのやくざ者がやってきて、私を辱めたのです。誰にも言えませんでした。

身籠ったことも知らないまま嫁ぎ、直吉を産んだ後みなが誰に似たんだろう というのを聞いて、ハッとしました。

そういうことだったんです。


嫁ぎ先を出た後、やくざ者には一度も会うことなく生きることが出来ました。
真っ当に生きて、直吉を育てたのです。

でも 旦那さまには申し訳ないことをしました。下の子供にも 不憫な想いをさせたと思うと、胸が張り裂けそうです。


 旦那さんと下の息子さんにも来てもらいました。

ゆきが家を出た後、父親に話を聞きました。

もっと私たちがゆきの家の事情を聞いてやれば良かった としみじみ思いました。
器量よしで、気立てが良くて働き者のゆきを みんなが好いていましたが、他の男の子だとわかれば可哀想でも家に置くわけにはいかなかったのです。

どうか 赦しておくれ

旦那さんはそんな風に、ゆきさんの手を取って泣きながら詫びました。

いえいえ 私の方こそ・・・
皆さんを騙してしまって 申し訳ありませんでした

ゆきさんはだんなさんに縋りつきました。
しっかりと抱き合うふたり・・・

そんなふたりを直吉さんは 優しい目でみています。

ふと気が付いて、弟に声を掛けました。


おっかさんを独り占めしてしまって、悪かったね

弟も直吉さんに駆け寄り、しっかりと抱き合いました。


あのやくざ者にも 木の実を食べさせたいのですが・・・


ゆきさんが言いました。


おとっつあんにも食べさせて良いですか?


もちろんです!!


やがて ゆきさんと旦那さん ふたりの子供が静かに光に包まれて高くたかく昇っていきました。

その後をゆきさんの両親や旦那さんの両親が続きます。

暫くして、やくざ者も目を真っ赤にして 光の元へと昇っていきました。


ありがとうございます(^人^)

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