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猫とワタシ

ご供養物語

2014年6月 大日如来さまに導かれて始まった 広く深い故人のご供養のお話

この記事のみを表示する23番目は白拍子さん

供養

2014年9月11日 ブログより

 久しぶりのご供養でしたが、特に早くしてください という要求も感じないまま、特に気が焦るわけでもなく 気ままにやらせていただく を地で行く私らしいな と苦笑もしたり^^

 その久しぶりのご供養で出てこられたのは、白い着物姿の男性でした。
お名前を伺うと 白拍子 と仰いました。私の知識の中の白拍子は女性のはず。

それがお名前ですか? 白拍子という お仕事ですか?

そう伺いましたら、

どうでも良い 白拍子 だ!

ちょっと、気の短い方のようですね^^;
いつものように 白拍子さんの 生きざまをみせていただきました。


 建物の一部を廊下で繋いだ先にある舞台で舞っている女性が見えました。
その女性をそっと物陰に隠れてみているのが、今回ご供養させていただく 白拍子さんのようです。

 舞終わって、身分の高い男性に導かれてともに去る その女性を白拍子さんは追いかけます。
そして ふたりが部屋に入って暫くしたころ、乱入し女性を連れ出しました。
無理やり 引きずるようにして屋敷から離れたところで、白拍子さんは女性になじられました。

 なじられたことに腹を立て、白拍子さんはその女性を斬り捨て 自分は遠いところまで逃げました。たどり着いた先で 白拍子さんは山伏の修行のようなことをしています。


 白拍子さんの生きざまを 確認してみました。

ああ 確かに私は 女性を斬った
あの時 私はあの女性を救ったはずなのだ
私が想いを寄せていたことも事実だが、あんなに若くて綺麗な人が・・・

だから 一緒になろうと思い、連れ出したのだ
けれど あの人は私をなじった
なぜ こんなことをするのか! 
なぜ 私を連れ出したのか?
親に顔向けならない と激しく私をなじったのだ

だから 殺めた そしてひとりで逃げた

逃げても逃げても 屋敷から追手が来るのではないか と恐ろしかった
修験者として生きたが、何をしていても 女性の恨みを感じたし 追手の存在を感じた

私はどうすれば この呪縛から逃れられるのだ?


 わかりました。まずは こちらをどうぞ と瑞々しい林檎をお渡ししました。
その林檎を、果汁を滴らせながら白拍子さんは一心不乱に食べています。その間に 女性を呼んでみました。


 やってきた女性は、確かにまだ若く とても美しい人でした。
いまだに なぜ自分が連れ去られ そして斬り捨てられたのか わからずにいました。

 白拍子さんの思いを伝えましたが、やはりわからないようです。

 私は舞うこと そしてその後殿方に身を任せることを親から教えられました
ですから その通りに生きていました
そのことに 何の不思議もなく暮らしていたのです

 それなのに あの日いきなり連れ出され、問いただしても満足な返事ももらえず 殺されました
両親が咎を受けていなければ良いのですが・・・
私はそのことがずっと 気になっていました

そんな風に話してくれました。彼女は、白拍子さんのことなど 見たこともなかったのです。

 白拍子さんと直接会って 話をしてもらうことにしました。

 事情がわかっても 白拍子さんは少し女性を怖れているように見えました。

私を恨んではいないのですか?

 あなたを恨もうにも 私はあなたについて何も知りません
連れ出され、生きてどこかであなたと暮らしたならあなたを恨むこともあったでしょう
でも あの場で殺されました
それが唯一の救いでした

 殺された事が 唯一の救い?
なぜですか?

 死んでしまえば、両親がいくら責められたとしてもそれで終わりになる と思いました
私の意志で 逃げた と思われることは、親不孝にしか なりません
ですから無理やり連れ出され そして殺された ということは救いでした


 ということであれば、女性からの呪いとか恨み という部分はまったくなかった ということになります。
女性にも林檎を渡し、食べていただく間に お屋敷の主さまにもお話を聞くことにしました。


 こちらも 特に立腹された様子もなく、ただただ あの時は何が起こったのかもわからず 往生した とのお話。
女性を連れ去られたことで、面目丸つぶれ とか 女性の両親に対して償いをさせる といったことはあったのですか?

 いやいや そんなことも特に気に掛けてはおらんよ
あの女性に想いを寄せていたわけでもない
ただ 余興として舞を楽しみ その後 あの女性とも楽しむ
その程度のことであったからなあ

 面目丸つぶれなどと考えたこともない
ああいう遊びは、粋がすべてだ
あれこれ ことを荒立てるのは粋ではないからのう

 それでは、連れ出した男性に追手を掛ける ということもありませんでしたか?

それは当り前だ
それほど重要なことではないからのう




 拍子抜けするほど、白拍子さんの思いは空回りしていました。
彼はいったい 何をそれほどまでに恐れて生きたのでしょう。
女性も お屋敷の主さまも 白拍子さんを恨むどころか しっかりと覚えてさえいません。

 それなのに、ずっとずっと 女性に恨まれている 追手を掛けられ いずれ見つかって殺される と思い込んで生きたのです。

 主さまは 家来と共に林檎を食べると、するりと光の元へと還って行きました。
特に 白拍子さんに声を掛けるでもなく、もちろん女性にも何も言わず。。。

白拍子さんと女性は、ただ黙って木の下に座っていました。


 申し訳ありませんでした
私の一人合点であなたを連れ出し そして殺めてしまった。。。
申し訳ありませんでした

 いえ もう終わったことです
特に両親にも咎はなかったようで 安心しました
まだ 人を恋することもなく 親に言われた通りの生き方をしました
次の世では もっと長く生きて 人を愛することを知りたいと思います

 そうですね
もしも お目にかかることがあれば、その時はあなたを護ることのできる男でいたい
そう思います

 ありがとうございます
何も知らずに生きた 短い人生でしたが、あなたに短い間でも愛された と知って幸せでした


そう言ってにっこり微笑みました。
どちらからともなく そっと手を繋ぎ そして 光の元へとふたりは還って行きました。

あの日の 女性の舞姿がふたりを見送っているようでした。
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